2026年7月30日 とちぎ江戸料理研究会の活動 唐風呂大根のこと
2022年より、とちぎ江戸料理の新たな開発を目的に活動されている、「とちぎ江戸料理研究会」よりお便りが届きましたので、紹介します。
【唐風呂大根のこと】
栃木県下には、いくつか在来種の野菜が受け継がれてきています。
何世代にもわたって自家採種を繰り返し、土地の気候や土壌、食文化に適応してきた、栃木ならではの野菜たちです。
その中で「唐風呂大根」という足尾町の唐風呂地区でその種を繋いでいる貴重な大根とのご縁をいただきました。
表皮は赤紫色、水分は少なめ、ピリッとした辛味が特徴の大根です。驚くことには、唐風呂地区で採った種でのみ、その特徴を発現するという不思議な大根でもあります。
栃木の郷土料理の代表格「しもつかれ」に最適な大根であるともいわれており、かつては、県下遠方より、唐風呂大根を求めて足尾まで足を運ぶ人も多くあったといいます。その身質は、天ぷらにすると美味であることも知られており、明治期には、上野精養軒に納品していたという記録もあるそうです。
現在、ただおひとり、足尾町唐風呂地区で、唐風呂大根の種を大事に繋いでいらっしゃる久保田公雄氏との知己を得ることができました。
「とちぎ江戸料理研究会」では、久保田氏に学びながら、江戸のころの大根の風味を繋ぐ「唐風呂大根」を素材として迎えて、「とちぎ江戸料理」の新たな魅力を開発していきたいと考えています。
2026.8月末に、県下の有志によって「唐風呂大根保存会」設立の動きがあると聞いております。
この夏の終わりに、唐風呂大根の貴重な種をわけていただき、栃木市内の3ッ所の畑で、唐風呂大根の栽培にトライしていく予定です。まずは、久保田さんが繋いでこられた唐風呂大根の種を、この手に譲り受けることを楽しみにしているところです。

唐風呂大根:写真提供 柴田智子さん
とちぎ江戸料理研究会:since2022
とちぎ江戸料理の新たな開発を目的として、とちぎ江戸料理参加店を中心に、郷土史家、料理研究家もメンバーに加わり、江戸期栃木の食文化史勉強会を重ねています。
