ちょっと足をのばして
出流 魅惑のワンダーランド

栃木市内から30分ほど車を走らせると、切り立った岩山群が見えてきます。道は真っ白。このエリアは江戸時代から石灰の産地として知られ、石灰工場が点在しているためです。そして、そこを抜けると、市民に愛されるそば処「出流地域」があります。
出流そばは、出流山満願寺の門前蕎麦として発展しました。出流山満願寺は日光輪王寺を開いた勝道上人によって765年に開山されたと伝えられる名刹で、古くから参拝者で賑わいました。今も山道沿いには7軒の蕎麦屋が並び、こだわりの蕎麦でお客さんをもてなしています。
また、出流山満願寺の禅体験や滝行など、他では味わえない和の体験プログラムも人気です。 「魅惑のワンダーランド・出流」は、ちょっとディープな人気上昇中のスポットです。

アクセス
栃木駅(北口)からふれあいバスに乗車し「出流観音」で下車。約60分。バス停から出流山満願寺までは徒歩約5分。各そば店までは徒歩約 1~5分。

IZURU

Izuru area is particularly famous for its soba dishes.Izuru soba wasoriginally served to entertain visitors toIzuru-san manganji Temple founded in 756. Issyosoba, which is served in a large bamboo colander, isvery popular. Visitors are able to try out soba dishesthat were made by referencing cookbooks from theEdo period. There are also “Experience Workshops”such as Zen, waterfall meditation.

一升そば
「一升そば」や「五合打ち」は、伝統的な江戸そばを受け継ぐスタイル。盆ざるに豪快に盛られた蕎麦を5~6名で楽しもう。(出流観光会/全店で提供)

古江戸そば
御膳味噌と鰹節の旨味を煮出した、江戸の垂れ味噌で味わうそば。くるみ、味噌、かつお節を混ぜて焼いた焼き味噌を溶かしながら食べるのも美味。(福寿屋)
そばしるこ
そばまんじゅうのお汁粉。もっちりとした食感で、そば湯とつぶあんのハーモニーが絶品。(いづるや)

出流そばはまさに伝統的な江戸そばです

そばのルーツは、寺や神社にあります。江戸前期(1600年代)までは、そばは寺社で僧侶や貴族が食べるもので、当時の汁はまだ垂れ味噌でした。それが江戸中期(1700年代)になると、出汁やしょうゆの技術が進歩し、砂糖も流通して、「つゆ」が生まれ、町人がそば屋で食べるものに発展をとげました。これがいわゆる「江戸そば」です。深大寺、戸隠、出雲といった有名な寺社がある地域にそばが発展したのは、そうした歴史と無関係ではありません。出流の満願寺も同じで、寺の周辺においしいそば屋が並んでいるのは江戸時代からの伝統なのです。しかも、冷たいそばをざるに盛った「盆ざる」、大ざるに盛った「一升そば」といった出流そばの特徴は、まさに昔のそばの名残といえるでしょう。いにしえのそばを味わいに、出流に旅するというのも、なかなか趣深いのではないでしょうか。

ほしひかるさん
エッセイスト、NPO法人江戸ソバリエ
協会理事長、白そばの名付け親

和の体験プログラム

滝行

滝の下で両手を合わせ、落ちてくる水を全身で受け止めます。難行をやり遂げると、達成感と自然との一体感に満たされます。

大悲の滝・滝行
[問合せ]出流山満願寺
☎ 0282-31-1717

どなたでも参加できる禅体験です。「威儀即仏法」に基づいて座り方を整えることで静かに心を整えます。

出流山満願寺参拝・禅体験
時間—9時/14時 費用—1,000円/人
[問合せ]出流山満願寺 ☎ 0282-31-1717

そば打ち

そば職人が指南する本格的なプ ログラム。そばを打った後はお楽 しみの試食タイムも。

そば打ち体験
時間—約90分 費用—2,500円/人
場所—出流ふれあいの森「やまぶき」
[問合せ]出流ふれあいの森「やまぶき」
☎0282-31-0810

おいしいイベント

大寒祭(寒晒しそばまつり) 1月中旬

出流山満願寺「不動の滝」に数日間さらしたそばの実を使い、奉納そばを打つ祭り。江戸時代の極上品と伝えられる寒晒しそばは、今では作り手が少なく幻のそばと言われる。

新そば祭り 11月下旬
大自然の中でいち早く香り高い新そばが味わえる、恒例のイベント。これを目当てに訪れる蕎麦ファンも少なくない。