歌麿が愛した街栃木市

「吉原の花」高精細複製画(原本:ワズワース・アセーニアム美術館蔵)

歌麿が愛した街 栃木市

江戸の人気浮世絵師、喜多川歌麿。その生涯は謎に満ちたものですが、狂歌を通じて栃木の豪商たちと親交を結び、何度か栃木市を訪れたと言われています。
歌麿の最高傑作と評される「深川の雪」「品川の月」「吉原の花」の三部作は、栃木市の豪商、善野家の依頼のもと市内に滞在して描いたと伝えられていますし、現在知られている歌麿の肉筆画はわずか40点ほどと言われる中、市内の民家やゆかりの旧家から「女達磨図」、「鍾馗図」、「三福神の相撲図」の3点が発見されるなど、栃木市との関係はとても深いものです。
蔵の街大通り周辺には、歌麿の資料などを展示している「とちぎ歌麿館」や善野家の土蔵を改修した「蔵の街市民ギャラリー」、また、毎年秋には歌麿や花魁などに扮した市民が街を練り歩く「歌磨道中」をメインイベントとした「歌麿まつり」が開催されるなど、栃木市には歌麿ゆかりのスポットや催しが多数あります。
歌麿に思いを馳せながら、蔵の街歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

喜多川歌麿(?〜1806) 江戸後期の浮世絵師。
美人画で一世を風靡した。北斎、広重、写楽と並び世界的に知られるが、その生涯は謎が多い。

Tochigi, The Town Utamaro Loved

Utamoaro Kitagawa was an ukiyo-e painter in the late-Edo period. Recently, threepictures painted by Utamaro himself – Female Darma, Zhong-kui and The ThreeSumo-wrestling Gods of Good Fortune – were found in an old house in the city ofTochigi. In the Edo period, Tochigi was a prosperous river trading port. Archivesrefer to the deep economic and cultural connection between Tochigi and Edo.Prominent merchants lived in mansions in both Tochigi and Edo and it is said thatUtamaro was one of them. Even now traces of Utamaro can be found in variousplaces in the city. The Utamaro festival is held every autumn.

歌麿が愛した街栃木市1

「深川の雪」高精細複製画(原本:岡田美術館蔵)

歌麿が愛した街栃木市2

「品川の月」高精細複製画(原本:フリーア美術館蔵)

歌麿が愛した街栃木市3

歌麿まつり